ねこの木の芽: ヒトにできること

2015年7月19日日曜日

ヒトにできること

ねこの木では、
シッティングのご依頼を受ける時に
「去勢・不妊手術を済ませている事」をひとつの条件にしています。

自然のままがいいと思わないではないですが、
テリトリーを守る性衝動で、ヒト家族以外を受け入れなくなる他にも、
病気や短命になりやすく、においつけなどヒトとうまく暮らせなくなる行動が増えるためです。

健康な体にメスを入れるなんて。
そう思う気持ちもわかります。

「子どもを産ませる」（この言葉にも、抵抗ありますが）目的がないのなら、
それは一緒に暮らす猫家族に、ヒトとしてできる事のひとつだと思います。

発情しているのに、交尾させないのも
健康な体にメスを入れるのと同じくらいの苦痛だと私は思っています。

こんにゃに仲よく過ごせるのも、生殖と離れたから。

猫は、ヒトとも犬とも違う生き物。
発情期に交尾すれば、ほぼ確実に妊娠します。
少なくとも交尾の数は、子猫が生まれます。
猫のお産は軽いと言われますが、
お母さん猫は生死をかけて子猫を産んで、
生死をかけて育てるのはヒトと同じ。

手術しなかったことでの多頭崩壊。
（増えすぎてしまい、手に負えなくなる）
家の中にヒトには耐えられないにおいつけをしたり、
攻撃的になったり、といった問題行動。
（小さいですが、猫は食物連鎖の頂点に立つ完全肉食動物です。
　彼らが本気で攻撃すれば、生身の人間などひとたまりもありません。）
発情しているのに、繁殖行動をしないことでの命にかかわる内臓疾患。

手術には、麻酔など確かにリスクがあります。

でも、それを上回るほど
猫さんにとっても、ヒト家族にとってもメリットがあると思います。

いろんな苦痛から解放されることでもあると思います。